平成28年度税制改正

平成28年度税制改正は、地方創生と国際課税の公平化並びに格差是正に対応し、経済再生と財政の健全化の両立を念頭にマイナンバー制度の促進を図っております。

(一 法人税関係)

改正内容

備考

@新たな設備投資に係る固定資産税の特例。

 

 

 

 

 

 

 

中小企業(資本金1億円以下)が取得する新規の機械装置は、3年間、固定資産税を1/2に軽減する。

(支援対象)

・認定計画に基づく新規の機械装置の取得。

・生産性を高める機械装置。

(特例の内容)

・固定資産税の税率(1.4)の課税標準を3年間1/2.とする。

 

 

創設

A少額減価償却資産の特例の延長

・30万円未満の減価償却資産の即時償却

・20万円未満→3年間均等償却、残存価ゼロ。

・10万円未満→即時償却(全額損金算入)

(適用対象の見直し)

・従業員1000人超の法人を除外。

・適用期限の2年間延長。

 

特例

本則

本則

B交際費課税の特例

・原則→租税特別措置法により損金不算入。

・特例→中小法人については定額控除限度を  800万円として損金算入を認める。

 

延長

2年間平成29年度末

C法人実効税率の引下げ

 

27年度→32.11(東京は33.06)

H28年度→29.97

H30年度→29.74

改正

D取引所相場のない株式の評価方法の見直し

 

相続税法の時価主義の下で上場会社の配当・利益・純資産という批准要素の適正なあり方について総合的な検討を行う。

検討

 

 

E個人事業者の事業用資産に係る事業承継時の負担軽減

既存の事業用宅地についての特例措置のあり方について総合的な検討を行う。

検討

F登録免許税軽減措置の拡充及び延長

 

・登録免許税軽減措置(資本金の0.7%→0.35)について合名・合資・合同会社の設立に拡充。

・創業後5年未満の個人にも拡充

拡充

延長

G外人観光客に対する 消費税免税制度の拡充

 

・免税対象項目の拡大(2014改正)

・免税手続きの委託制度の創設(2015改正)

・免税対象金額の引下げ(1万円超から5千円以上)

・海外直送手続きの簡素化(自宅・空港等へ直送)

・カウンターセンターの利便性向上(合算)

・購入者誓約書の電子化。

経過

経過

新設

H欠損金の繰り戻し

法人税の繰り戻し還付

・欠損金が生じた場合、前年度に支払った法人税の繰り戻し還付制度は適用期限を2年間延長する。

・還付法人税=前期法人税額×(当期の欠損金額/前期の所得金額)

 

延長

2年間平成29年度末まで

I中小企業基盤整備機構の基盤強化

中小企業基盤整備機構の融資制度の対象拡充(農業組合法人の追加)

 

拡充

J法人税等の特例

中小企業等の800万円以下の所得金額について、法人税を15%とする。(租税特別措置法)

平成29年度末まで

K中小企業投資促進税制

・機械装置等への取得については特別償却(30%)・税額控除(7%)はH28年度末までの延長であった

・先進機械(A型)や生産性改善設備(B型)について(即時償却・10%)資本金3千万以下の中小企業の上乗せ措置。

28年末まで

延長

L上場株式の譲渡損の通算不可

 

上場株式に係る譲渡損失を、翌年以降の非上場の株式に係る譲渡所得から繰越控除することは出来なくなりました。

従って上場株式に係る譲渡損失については、まず株式等に係る譲渡所得の金額から控除し、なお控除しきれない損失は上場会社の株式等の配当所得御金額から控除します。

改正

M建物付属設備

建物と同様定額法の一本化。

平成24041日以降の取得より

改正

(二 個人税税関係)

改正内容

備考

@空家についての 所得控除

 

相続により取得した、被相続人居住用家屋及び土地等のうち要件(耐震または除却)を 充たすものについての居住用譲渡所得の特例3000万円の特別控除を適用する。

 

新設

A住宅リフォームについての税額控除

・三世代同居に対応した住宅リフォーム

・借入金残高の12%)       

・自己資金(工事費用の10%)

の税額控除の導入。

新設

B医療費控除の特例

・スイッチOTC (over the counter:薬局カウンター越し販売にスイッチ) した医薬品

1.2万円超の部分が医療費控除。

新設

C個人寄付金控除

・国立大学法人等の学生修学支援について 税額控除制度の導入。

・公益法人等の寄付者、税額控除要件の緩和。

 

新設

 

緩和

D軽減税率の導入

・平成29年4月より消費税を10%に引き上げるに際して軽減税率8%適用制度導入。

・軽減税率8%(国税6.24%地方税1.76%)

 

新設

 

Eクレジット納付の導入

インターネット上で国税納付を可能とする。

創設

F無申告等の課税

短期間に繰り返し無申告・仮装・隠ぺい等に対する無申告加算税・重加算税等の導入

 

創設

G地方創生応援税制

・地方公共団体のおこなう認定計画事業への寄付に対する税額控除。

・申告を要件として2000円超が控除。

・所得税・住民税が一定所得割合で全額控除。

・個人住民税所得割額が限度額。

 

創設

H自動車取得税の廃止

消費税10%引き上げ時に自動車取得税の廃止し、環境性能割の導入。

 

見直し

I地方法人課税

 

・地方法人税の税率引き上げ

・法人事業税交付金の創設。

創設

J通勤手当の非課税

 

月額10万円から15万円に引き上げ。

通勤手当限度額の改正・通勤用定期乗車券・交通用具(自転車・自動車)の兼用の場合の通勤手当や通勤用定期乗車券。

通勤用具使用のみは変更なし。

改正

2811日以降

 

 

 

 

 

 

 

出典:

http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2016/20151224taikou.pdf

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2015/150106ZeiseiKaisei.htm

http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2016/28taikou_gaiyou.pdf

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_3_kojin.html